太平洋戦争中に日本国内の炭鉱などで過酷な労働を強いられたとして中国人の元労働者と遺族が損害賠償を求めていた裁判で、「三菱マテリアル」社は6月1日、歴史的責任を認めて元労働者に謝罪し、ひとり当たり10万元(およそ170万円)を支払うことで和解しました。
この「三菱マテリアル社和解」は、その内容、規模において、これまでの花岡(鹿島)、西松和解を遥かに超える地平を切り開くものであり、独企業の和解とくらべても、遜色はありません。
三菱マテリアル社との和解は、1年半前の2014年末には、合意に達していたにも関わらず、和解調印がここまで延びたのは、被害者支援団体間の確執があり、この確執の克服、すなわち支援団体間での「和解」のために1年余の時間を必要としました。
「和解」は、和解書に調印することによって終了するのでなく、和解事業の遂行を通じて、和解の内容をさらに深めることになります。
本会は、この歴史的な「三菱マテリアル社和解」に深く関与された弁護士の内田雅敏さんをゲストにお招きして、下記要領にて、特別セミナー《『平和資源』としての三菱マテリアル和解》を開催することにいたしました。
今回の和解に至る経緯を核に、如何にして今回の和解を日中間の民間における「平和資源」とするか、残された課題等お話いただき、本会会員との質疑応答、懇談の場をお願いいたしました。
日中戦後和解を考える上で、貴重な機会と思われますので、多くのみなさまの参加を賜れば幸いに存じます。ご参加いただける場合には、会場の都合もあり、末尾の[参加登録ページ]から事前にご登録下さい。
記
一、日時 2016年7月4日(月)
午後3時から(終了予定 5時)
一、於
早稲田大学 西早稲田ビル19号館 710室
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-21-1
一、報告講演
《『平和資源』としての三菱マテリアル和解》
内田雅敏 弁護士